従業員満足度調査は、ES(エンゲージメントサーベイ)とも呼ばれ、企業の経営戦略に欠かせない要素です。
ES調査を実施することにより、従業員の意識や満足度を可視化し、組織の現状把握と改善に繋げることが可能です。
しかし、これを実施する際の費用や方法については十分に理解していないと、最大限の効果を得ることが難しくなります。
本記事では、その費用相場や調査方法、おすすめの調査サービスについて詳しく解説します。
目次
従業員満足度調査とは?
従業員満足度調査とは、組織の様々な面を評価し、従業員の満足度を測るものです。
これには、職場環境、給与、福利厚生、上司や同僚との人間関係、キャリア開発、組織文化など、幅広い項目が含まれます。
調査結果を分析することで、組織の強みや改善すべき点が明確になります。
従業員満足度調査の重要性
従業員満足度調査は組織の健全性を診断するツールとして重要です。
満足度が高いと、従業員のモチベーション向上、生産性の向上、離職率の低下など、組織のパフォーマンスに直結します。
逆に、満足度が低い場合、具体的な問題点を把握し、解決に向けたアクションを起こすきっかけになります。
従業員満足度調査の費用相場
従業員満足度調査の費用は、月額制(サブスクリプション型)のものや、1回の調査当たり20万円といったショット型、回答者数(社員数)に応じた従量課金制のものがあります。
基本的に、従業員規模が大きく、項目が多いほど費用は増えますが、数万円〜数十万円が多いです。
また、分析を深く行いたい場合、専門家に依頼することが一般的ですが、これも費用を増やします。
大手の調査会社を利用した場合、50万円〜300万円が発生すると考えていた方が良さそうです。
自社で行いたい調査の目的、頻度や規模を鑑みた上で探されることをおすすめします。
調査規模による費用の変動
規模が大きいほど、調査に要する時間と労力が増えるため、費用も増えます。
具体的には、調査対象者の数が多い、調査項目が多い、調査地域が広いなどが該当します。
これらの要素を最初に明確にすることで、予算を見積もる際の参考になります。
調査方法による費用の変動
調査方法も費用に影響します。
一般的に、紙によるアンケートは集計や分析に手間がかかりますので、費用が高くなる傾向があります。
一方で、オンライン調査ならデータの集計や分析が容易なため、費用を抑えられます。
おすすめの従業員満足度調査サービス
上述の内容を考慮し、以下に信頼性とコストパフォーマンスに優れた従業員満足度調査サービスをいくつか紹介します。
日本国内で人気や評価の高い従業員満足度調査サービスを5つピックアップしました。
- Geppo
- 毎月3問の設問で多くの人事課題を網羅できるよう設計されたHRサーベイ
- フリーコメントも加えて従業員の本音の吸い上げや、個々人のコンディションの把握が可能
- ログインも不要なので、いつでもどこでも回答しやすく、高い回答率でアンケートを集計できる
- 有料プランは月額5,000円から
- 報告納期は1週間程度 - Freeasy
- 独自のアルゴリズムにより回答や分析の負荷を軽減できる
- 組織に関するエンゲージメントを9つの指標で可視化し、AIによるデータ解析で改善ポイントをレコメンドする
- 調査結果は自社内での分析だけでなく、他社データを掛け合わせた分析ができるので課題を発見しやすい
- 回答は1回あたり3分程度で、PCやスマートフォンからストレスなく回答できる
- 価格は公式サイトに記載がないため、詳細は問い合わせが必要 - wevox
- 株式会社wevoxが提供する従業員エンゲージメント調査サービス。
- 調査項目は自由に設定できる。
- 有料プランの場合、1人あたりの回答数が最大100件まで無料で利用可能。
- 有料プランは月額5,000円から
- 報告納期は1週間程度 - ES-Quick
- 株式会社エス・エス・システムが提供する従業員満足度調査サービス
- 調査項目は自由に設定できる
- 有料プランの場合、1人あたりの回答数が最大100件まで無料で利用可能
- 有料プランは月額5,000円から
- 報告納期は1週間程度 - ラフールサーベイ
- 株式会社ラフールが提供する従業員満足度調査サービス
- 調査項目は自由に設定できる
- 有料プランの場合、1人あたりの回答数が最大100件まで無料で利用可能
- 有料プランは月額5,000円から
- 報告納期は1週間程度
従業員満足度調査のコストを抑える方法
従業員満足度調査を行う際、最適な方法を選ぶことで費用を抑えることが可能です。
具体的な方法を以下に示します。
-
自社で調査を行う
外部の専門機関に依頼するのではなく、自社で調査を行うことで初期費用を抑えられます。
しかし、アンケートの設計から結果の分析、改善策の考案に至るまで、全てを自社で行う必要があります。
それぞれのプロセスに専門知識が求められますので、人事部門のスキルやリソースに応じて選ぶべきです。 -
オンラインツールを活用する
近年では、従業員満足度調査をオンラインで行うツールが数多く存在します。
紙ベースの調査に比べて低コストで調査が可能で、回答の収集と集計が容易になるというメリットもあります。
また、匿名性を確保しやすいのも大きな特徴です。
従業員満足度調査を行う手順
従業員満足度調査は、以下の手順で行われます。
これらの手順を理解し、適切に実施することで効果的な結果を得ることができます。
- 調査の目的を設定する
まず、調査の目的を設定します。
どのような課題を解決したいのか、何を知りたいのかを明確にします。
これにより、どのような項目を設け、どのように分析するかが明確になります。
例えば、従業員のモチベーション向上を目指す場合、モチベーションに影響を与える要素について深く掘り下げることが求められます。 - 調査項目を設定する
調査の目的に基づき、調査項目を設定します。
これには、職場環境、給与、福利厚生、人間関係、キャリア開発、組織風土など、幅広いテーマが含まれます。
これらの項目から企業が重視するポイントをピックアップし、調査項目を設定します。 - 調査を実施する
設定した項目に基づいて調査を実施します。
調査方法は、紙ベースのアンケート、オンライン調査、面談など、目的や予算に応じて選択します。
匿名性を確保し、正直な意見を引き出すことが重要です。 - データを分析する
集めたデータを分析し、従業員の満足度の状況を把握します。
この時、単純な平均値だけでなく、部署や役職、年齢など、さまざまな視点で分析を行います。
そうすることで、問題点や改善点を具体的に捉えることができます。 - 結果をフィードバックする
調査結果は、組織全体にフィードバックします。
その上で、課題解決に向けた具体的な行動計画を立て、実行に移します。
結果を共有することで、従業員が企業の取り組みを理解し、一体感を持つことができます。
従業員満足度調査の注意点
有意義な結果を得るためには以下の注意点があります。
- 回答の匿名性を保つ
従業員が本音を述べやすいよう、回答の匿名性を保つことが重要です。
これにより、従業員が正直な意見や感情を表現しやすくなります。 - 結果を共有する
調査結果は、適切な範囲で共有しましょう。
また、結果に基づく具体的な改善策を従業員に伝えることで、調査の意義を理解してもらい、従業員のモチベーション向上につながります。
まとめ
従業員満足度調査を行うための費用は、調査の規模や方法により異なりますが、調査ツールを活用したり、自社で調査を行うなどしてコストを抑えることが可能です。
本記事で紹介したサービスを参考に、自社に合った方法で調査を実施しましょう。
そして、従業員の声を取り入れて企業の成長を目指してください。